能登・新時代の風

七尾市在住の国際音楽プロデューサー・権谷達哉と珠洲商工会議所会頭・刀 祢秀一が、能登から元気をお届けする番組
MCの紹介
権谷達哉(ごんたに たつや)
大学時代に統合失調症を発症しながらも、音楽活動を続けてきたと自身のプロフィールで公表しています。またブログでは、「若い時に理不尽な社会の圧力で病気になった」「反骨心や自己顕示欲が抜けなかった」と率直に語り、自らの病気経験を踏まえて、休養の重要性も感じていると綴っています。これらの発信から、病気を隠すのではなく、己の一部として向き合う姿勢が伺えます。
権谷さんは2010年に作詞家としての活動を開始。その後、英国の伝説的プロデューサー、Stuart Epps氏(Led Zeppelin、Oasisらを手掛ける)と出会い、共同制作を軸に国際的なキャリアを築いてきました。代表作には、2021年のフルアルバム『THE JOURNEY』、2023年の『THE LEGEND』など20タイトル以上があり、いずれも国内外で評価されています。さらにAIを活用した楽曲制作にも意欲的で、『NOW APOLOGY』(反戦コンピレーション)など、社会的なテーマを音楽に落とし込む手法でも注目を集めています。
能登半島震災に際しては、2024–25年にわたり被災地での慰問公演、チャリティコンサート、特別ラジオ番組、YouTube配信など、さまざまな形で復興支援に取り組んでいます。2024年5月には埼玉県本庄市で「能登震災復興応援チャリティコンサート」を開催し、地元紙・全国紙にも掲載されるなど注目されました。2024年7月には「能登・新時代の風」を公開、全国29局のコミュニティFMを通じて震災の現状と希望を音楽で伝えました。仮設住宅への引っ越し、地元の震災体験を楽曲やメディアで共有するスタンスには、「地域やふるさとへの還元」という強い責任感と実践力が感じられます。
権谷さんの作詞活動には「反戦」と「平和」をテーマにした作品が多く、「No One」「This World」など代表作に戦争への警鐘や未来への祈りが込められています。特に2022年以降は、ウクライナ侵攻や防衛費増大など現代の戦争問題にも触れた歌詞が話題を呼び、NHK特集などメディアにも大きく取り上げられました。また、終戦80年を記念した反戦啓発アルバム『NOW APOLOGY』は、CDを送料のみで無償配布し、謝罪と和解のメッセージを広く届けようとする社会実験としても注目を集めています。
ブログでも「反戦を謳う障害者作詞家」と自身を揶揄しつつも、自身の立ち位置を自覚し、音楽を通じて平和の重要性を訴える責任を背負っていると語っています。
権谷達哉さんは、自身の統合失調症という病気を隠すことなく、創作活動と社会活動の両輪として前向きに生かしてきた人物です。作詞家・音楽プロデューサーとして国際的なネットワークを築きながら、能登震災などの被災地支援や反戦/平和を訴える活動に深く関わっています。彼の音楽には、個人的な喪失と共感が織り込まれ、地元地域から国際社会までを視野に、愛と平和のメッセージを届ける強い意志が込められています。これは、音楽が単なる娯楽ではなく、社会を変えうる力であることを信じる、彼自身の生き様でもあります。
音源
https://www.gontani-music.com/radio
能登震災
https://www.gontani-music.com/noto
刀祢秀一氏の地域における功績
刀祢秀一氏(1952年生まれ)は、石川県珠洲市にある老舗旅館「ランプの宿」の十四代目当主であり、代表取締役社長を務める人物である。1579年創業の宿を受け継ぎ、時代の変化とともに幾度となく経営危機に直面しながらも、地域の観光と文化を支え続けてきた。
昭和40年代の湯治文化衰退により宿の利用客が激減したが、刀祢氏は国内外の宿泊施設を視察し、露天風呂付きの客室や自然との調和を生かした宿作りを進めた。特に「ランプの光に包まれた幻想的な宿」という独自のブランディングは、非日常を求める旅行客に支持され、宿の再生につながった。さらに2009年には「自然環境保護センター」を設け、土産物店や軽食コーナーを併設。2014年には海蝕洞「青の洞窟」を一般公開するなど、宿泊者以外にも楽しめる観光施設を整備し、珠洲市全体の観光振興にも貢献している。これらの取り組みにより、年間20万人以上の観光客を地域にもたらしている。
2024年の能登半島地震では、宿周辺の海岸が隆起し、津波被害を免れた。「獅子が立ち上がり人間を守る」という地元の伝説と重ね、刀祢氏は「本当に獅子が立ち上がった」と語るなど、地域文化や精神性との深いつながりを強調した。震災後も、復興の柱として観光を再構築しようと尽力している。
こうした地域貢献が評価され、2025年7月には能登半島広域観光協会の新理事長に就任。珠洲商工会議所の会頭も兼務し、観光と産業の両輪から地域再生をけん引している。理事会では、地元の特別天然記念物であるトキを「能登の鳥」として選定し、来年度の放鳥を機に復興のシンボルとしてトキを観光・広報に活用する方針を示した。これにより、自然保護と観光振興の両立を図るビジョンを掲げ、広域連携による新たな能登の魅力づくりに着手している。
歴史と伝統を守りつつ、革新的な観光施策を次々に打ち出し、震災復興と未来志向のまちづくりを支える刀祢氏の功績は、地域の持続可能な発展にとって極めて大きな意義を持つと言える。
ランプの宿
https://www.lampnoyado.co.jp/
ランプの宿ミュージックトレイル
https://soundcloud.com/qszixfahipfc/sets/music-trail
FMかほく放送時間 https://fm.kahoku.net
月曜21:00~21:24
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